糸繰り~マユから糸へ~

こんにちは、ZONOです。


最近ずっと羊さんの話ばっかりだったので、


違う話を一つ。



随分前になりますが、


おカイコさまのマユを糸にしてみました。


ちなみに、


マユから糸を引き出すことを「糸繰り(いとくり)」といいます。




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これが収穫できたマユ。


これを、


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こういう木枠に巻かないといけません。



そこで登場するのが・・・


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じゃーん、


手づくり感たっぷり


手回し糸繰り機~~


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軸には余ってたさいばしを、


空転防止には針金を使用。


黒いやつは筋トレ用のウエイトです。


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持ち手部分にはアルミホイルの芯と、


むかーし人台(トルソー)を作ったときに使った、


えもん掛けの余った掛け棒を使ってます。




それでは糸繰り開始!


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まずはマユをなべに入れ、


落し蓋をしてよく煮ます。


よく煮ておかないと糸ほぐれが悪いらしいです。


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マユが煮えたらマユの表面をこすって糸口(糸のはしっこ)を探します。


私は古い歯ブラシを使いました。



歯ブラシでも出来ないことはないですが、


専門家の方に伺ったら、


やはり昔ながらの


専門の道具(藁ボウキの小さいようなやつ)のほうがやりやすい、


と仰ってました。


なんにでも専門の道具というのはあるものですね。


そういえば京都の西陣織会館にお邪魔したときも、


その専門の道具を使われていました。




さて、そうやってマユの表面をなでていると、


最初はいっぱい糸が出てきますが、


必ずどこかで一本だけ長く引ける糸が出てきます。


これをマユの数だけたぐり寄せて・・・


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なべから糸繰り機の木枠にひっつけます。



これで準備完了。



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あとはひたすら左手で糸のテンションを保ちながら、


右手で木枠を回していくだけ。







回していくだけ、


と書きましたが、


マユ一個は糸の長さにすると、


平均1500m近くあるそうです。


それだけ糸が細いということでもありますが。


ですので、


この巻取り作業は結構大変です。





それでも、


頑張って糸繰りしていくと、


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おおー、マユが透けてきた。




まあ当然なんですが


自分でやってみるとなんでも面白いものですね。





そしてついに!


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糸繰り終了~


白と黄色の生糸が取れました。


木枠の周長が約40cmで、


巻き取り回数が約300回だったので、


(これを数えているのが一番大変だったかもしれない)


だいたい平均の長さと合ってそうな結果が出ました。



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シルクの輝き・・・


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束にするとさらによく輝きが感じられます。


RIMG8148_R.jpg


いやー、たしかにシルクが高いわけが分かりますね。







ところで、無事に糸になったようですが、


これは一本の糸にはなっていません。


途中で何回か切れて、


糸口が分からなくなり、


仕方がないので適当な所に新しい糸口を付けて


巻き足してあるだけです。


糸は一本につながってないと役に立ちません。





後日横浜のシルク博物館の方に伺ったら、


こういう糸繰り機で糸が切れたら、


糸口はもう見つからない、


とのことでした。


そうなんです。


たしかに見つからない。




そこで糸作りのプロ、


下村ねん糸の下村輝さんにお伺いしたところ、


プロの使う糸繰り機は、


自動で木枠に糸を振るのだそうです。


そのため、


糸口が分からなくなった場合、


どこか一本適当な所を切って、


その上に乗っている糸を全て取り去れば、


新しい糸口が見つかる、とのことです。


たしかに、


この方法なら上に乗っているぶんがロスになるだけで済みますもんね。


糸口がわからなければすべてロスになってしまいます。


(わざわざ実演して見せてくださった下村さん、


どうもありがとうございました)





では今回できた糸はどうするかって?




うーん、、、


どうしよう・・・。



筆かブラシにでもするか・・・。



ちなみに、


どうせ糸口がわからなくなっちゃったんだから、と


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巻き数を数えない方のマユは


電動ドライバーでぶいーん。


電動糸繰り機の誕生でした。




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いい光沢ですね
ZONOさまこんにちは

なんともいい光沢のある、シルクですねえ♪
あの子たちが繭になってこんなふうに糸になる。その過程を垣間見ることができて幸せです。糸に対する愛着が湧きますね。
そうか、電動ドライバーなこういうことのも使えるのね!

羊毛も気持ちよさそう。ふかふかしているのでしょうね、クリンクリンしているところが愛らしいです。このあと糸にするまでの工程もさらに大変そうですが、ブログを楽しみにしていますね。

機織りはボチボチ進んでおりますです。3作目のウールのマフラーが織り上がったので外したら、幅が・・・
縦糸が毛糸だと張り具合を保つのが難しいです(T_T)

すっかり寒くなりました。
インフルエンザの流行は前年の4倍、との報道もあります。どうぞご自愛くださいね
[ 2016/11/23 10:03 ] [ 編集 ]
Re: いい光沢ですね
のりこさま、コメントありがとうございます。

なんとかして糸を作り出したであろう、昔のひとたちの苦労が偲ばれますね。
私はそれをなぞっているだけですが・・・。

今回洗った羊毛も少し糸にしてみましたが、草くずが多くて、うーむ。
またいずれここに書こうと思います。

機織り順調ですね!
どうしても幅は狭くなってしまいますよね。
もうされているかもしれませんが、完成予定よりも1割、2割幅広に経糸を立てるように、と本には書いてありました。
(いま手元に資料がなくて正確なことが言えなくて申し訳ないです)
でも、織るのを楽しむのが一番ですからね。
楽しんで織りましょう!

これからが冬本番です。
のりこさまも、健康第一でこの冬をお過ごしください。
[ 2016/11/23 19:17 ] [ 編集 ]
あ・・・
ZONOさま

初めから幅を広くとればいいんですね…。
次にウールを織るときはそうします( ..)φメモメモ

いただいた卓上機が通信教育のセットだったので、まだ課題用の糸セットが残っています(笑)
裂き織をするのはもう少し先になりそうです。


本文4行目の訂正です

《電動ドライバーはこういうことにも使えるのね!》

失礼しました、次からちゃんと読み返します☆
[ 2016/11/24 00:29 ] [ 編集 ]
Re: あ・・・
のりこさま

私の持っている本によれば・・・

仕上がり幅をAとすると、

経糸を立てる幅=仕上がり幅(A)+織り縮みぶん(A×0.05)+縮じゅう縮みぶん(A×0.1)

とするのが基本のようです。

ご参考までに・・・。
[ 2016/11/24 20:02 ] [ 編集 ]
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